わかる!くわしい!高齢者の整形外科疾患
高齢者の「少し気になる」「とても心配」といった
整形外科の病気について専門医が、
わかりやすく、正しく、くわしくお話をしています。
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手根管症候群とは?

親指から薬指(親指側の半分)の、手のひら側に伸びる神経(正中神経)が手根管(手のひらから手首にかかる部分にあるトンネル構造)の中で圧迫されて指の痺れや筋力の低下、筋肉の萎縮を生じる疾患のことです。


何故起こるの?


トンネル構造が狭くなる(骨折、脱臼、骨の変形、関節リウマチ、ガングリオンなど)
ことや、トンネルの内容物が大きくなる(腱鞘炎、腫瘍など)ことが原因です。
妊娠、閉経、手の使いすぎ、糖尿病、血液透析などが発症に関係するといわれています。


どのくらいの人に起こるの?

女性の方が多く(年齢は妊娠出産期と閉経期に多い)、男性の9倍程度ともいわれます。
両手に生じる人は4割程度です。


どんな症状が出るの?

早朝や起床時に特に強い、指先の痛みや痺れが多く、ボタンかけ、硬貨・紙幣のつまみ
が不自由になる、などの症状が出ます。


どんな検査があるの?

知覚検査(痺れの範囲・程度など)などがあります。

親指の付け根の筋肉が萎縮しているか、筋力が落ちているか、手首や手のひらで神経の上を軽く叩いて指先に響く(Tinel兆候)か、手首を強く曲げたままにすると痺れがまた出現する(Phalen兆候)かを調べたりまた、筋電図検査を補助に用いたり、単純レントゲン検査、超音波検査、CT検査、MRI検査を適宜追加することがあります。


どんな治療があるの?

保存的治療(手術をしない治療)などがあります。
博士

注射(局所麻酔薬やステロイド剤を正中神経に近い、手首の手のひら側に注射)、消炎鎮痛剤の使用(滑膜炎などの炎症を抑えます。)、サポーターまたは装具の使用(局所の安静をはかる)、ビタミンB12(神経修復薬)・末梢循環改善薬の内服などがあります。
手術は上記の保存的治療が無効で自覚症状が強い場合や、母指球筋(手のひら側の親指の付け根にある筋肉)の萎縮がある場合にすることがあります。

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