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「プレ・いきいきロコモ講習会」が読売新聞で紹介されました。


6月18日の読売新聞夕刊で「プレ・いきいきロコモ講習会」が紹介されました。
内容は、こちら(http://www.yomiuri.co.jp/iryou/feature/20090618-OYT8T00588.htm)をご覧ください。

「ロコモ」知り 介護を予防
スクワットをする「高齢者疾患研究所」の会員ら(東京・板橋区で)=小浜誓撮影 「ロコモティブシンドローム」という言葉を耳にしたことはありますか。略称はロコモ。メタボに似ているけど、ロコモってなに?

歩行などの能力
ロコモの言い出しっぺは日本整形外科学会理事長の東大教授、中村耕三さん。
「介護予防の重要性をアピールするため、新しい言葉を作った」と話す。昨年から同学会ホームページで紹介している。
「ロコモティブ」とは、骨、筋肉、関節などの運動器を示す英語。
「ロコモティブシンドローム」は日本語に訳せば「運動器症候群」となるが、訳を見てもピンと来ない。

中村さんの解説では、加齢に伴い、骨や筋肉、関節が弱って歩行などの移動する機能が落ちてきた状態。
必ずしも「変形性ひざ関節症」「骨粗しょう症」などの疾患ではなく、移動の能力に着目した考え方だ。

「足腰が弱り、介護が必要な状態や、将来介護が必要になる危険が高い状態のこと」と説明する。
介護が必要な人は一昨年に450万人を突破。2割は足腰など運動器の障害が原因となっている。

〈1〉片足立ちで靴下がはけない
〈2〉家の中でつまずいたり、滑ったりする
〈3〉階段を上るのに手すりが必要
〈4〉青信号で横断歩道を渡りきれない
〈5〉15分ぐらい続けて歩けない
一つでも当てはまったらロコモの危険がある。


足腰を強くする

同学会では「介護予防、改善のためのトレーニング『ロコトレ』(やってみよう参照)を始めよう」と呼びかける。
運動で足腰の筋肉を鍛えると、ひざなどの関節にかかる負担が減り、痛みが減る。
運動で骨に適度な負荷がかかると骨粗しょう症の予防にもなるとされる。

静岡県の藤野整形外科医院院長、藤野圭司さんの調査では、ロコモに該当する65~90歳の軽度要介護者88人に半年間、ロコトレを続けてもらったところ、42%に当たる37人の介護度が軽くなり、41%(36人)が現状を維持したという。
また、ダイナミックフラミンゴ療法で転倒が減るとの報告もある。

ロコトレは自宅でできる。
NPO法人「高齢者運動器疾患研究所」代表の整形外科医、石橋英明さんは「ロコモは健康な人を病人扱いし薬の服用を勧めるものではない。自主トレが基本」と話す。

おなかぽっこりのメタボは日常会話にも出るほど認知されたが、「ロコモはまだまだ。介護の問題は、本人だけでなく家族にも影響を与える。もっとがんばって広めたい」と中村さんは話す。」

(文責:石橋英明)

【掲載写真】 みんなでスクワットをしています。
読売新聞掲載写真



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