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日本理学療法学術大会で、ロコモ関連の発表をしました

5月27日から29日まで、宮崎で第46回日本理学療法学術大会が開催されました。
ここで、高運研のスタッフから次のような演題が発表されました。

「地域在住高齢者におけるロコモーショントレーニングの有用性-踵上げトレーニングを加えた効果」
(発表者:藤田博暁)
スクワットと片足立ちのロコトレに、「踵上げ」を加えたトレーニングの研究を行いました。
その結果、足の筋力や膝・腰の痛みが楽になるだけでなく、バランス能力を改善する効果があり、「踵上げ」は簡単なトレーニングですが、とても効果が高いことがわかりました。

「地域在住高齢者に対する運動機能評価スクリーニングとしてのロコモーションチェックの有用性」
(発表者:藤田博暁)
ロコチェックは隠れた運動器の衰えを見つけるサインとして開発されています。
そして、ロコモに該当する人は、足の筋力やバランス能力が低いだけでなく、足・腰の痛む割合が高いことがわかりました。簡単なチェック項目ですがとても効果的なチェック項目であることがわかりました。

「運動機能のセルフチェックテストとしての片脚立ち上がりテストの妥当性の検討」
(発表者:新井智之)
足の筋力を測定するには特殊な機器が必要ですが、簡単な筋力の評価法、「片脚立ち上がりテスト」を考案しました。
その結果、自宅にあるような40センチのイスから片足で立ちあがることができる人は,高い膝の筋力を持ち,約60秒も片足立ちができることが分かりました。

「足趾把持力の年代による比較動的バランス能力との関連」
(発表者:新井智之)
足の指を曲げて踏ん張る力である「足趾把持力」を評価することの有用性の発表です。足趾把持力は片脚立ち時間や手伸ばしテストなどのバランス機能と相関し、さらには歩行速度などの移動能力にも影響を与えていることがわかりました。
このことから、高齢者の転倒予防や生活機能向上のためには、膝の筋力と共に足趾把持力を鍛えることが大切なようです。

「ロコモーショントレーニング(ロコトレ)の実施率についての検討」
(発表者:細井俊希)
ロコトレを週1回以上続けていた人の割合は94.7%でした。
また、ロコモに該当する人はロコモでない人に比べ、高い割合で、ほぼ毎日ロコトレを実施していました。ロコチェックで自分の症状を自覚している人が、よりロコトレを多く実施していることがわかりました。

「地域高齢女性における運動の継続に影響する要因 ‐ロコトレ実施者を対象とした検討」
(発表者:細井俊希)
ロコトレを6ヶ月間続けた人は、ロコトレが楽しいと感じていました。
また、ロコトレを実施することにより身体の調子が良くなったと感じていました。実際にバランス能力などの数値が向上していて、ロコトレを続けることはとても効果的なことがわかりました。




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